@article{oai:ryujo.repo.nii.ac.jp:00000512, author = {扶瀬, 絵梨奈 and Fuse, Erina}, journal = {研究紀要}, month = {Feb}, note = {新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)による様々な影響により、高等教育の場では対面授業を前提とした従来の教育モデルが崩壊し、本学も多大な影響を受けたところである。特に新入生は集団に帰属意識(identification)をもつことができないままに未知のウイルスに対する恐れや外出制限によって、思い描いていた大学生活が突如遮断されたことによる不調も懸念された。  本稿では、保育者養成校での非対面型授業における弾き歌い曲学習支援を目的とし、その成果と課題を探った。4 月から9 月末現在に至るまで2 度の休校措置を行い、その後遠隔授業および対面授業の両方を実施した本学での授業形態を全5 期に分けて考察したところ、第Ⅰ~Ⅴ期における学生の学びとしては、3 段階のステップから成り立っていたことが分かった。第1 段階は、第Ⅰ~Ⅱ期(非対面授業期)に実施した教員側からの具体的な助言による注釈付き楽譜とYouTube を利用した演奏動画を活用し、それらから各々で達成目標を設定するという個人的で内省的な学びのステップである。第2 段階は、第Ⅲ期(対面授業期)に他学生の演奏を聴取できたことによる「内的目標+他者聴取からの気づき」という、客観的な学びのステップである。第3 段階は、第Ⅴ期(非対面および対面授業混合期)における「自己目標達成+子ども側からの視点としての気付き」という、実践的な学びのステップである。どのステップにおいても学習過程に学生自身が能動的に関わり、自己の認知活動や行動をコントロールしながら効果的に学習目標を達成していこうとする自己調整学習(self-regulated learning)の姿がみられたことと、自由記述の分析により、今回実践したような入学後の初期教育においては非対面型学習と対面型学習を織り交ぜた授業形態が有用であったといえる。ただし一方で、非対面授業期における両手演奏(歌唱無し)から弾き歌いへの円滑な移行や、全期において感染症予防に努める中での発声法や声楽的指導には大きな課題が残った。この制限がいつ解除されるか未だ不透明な情勢のなかで、これらの問題を解消できるための新しい授業形態を取り入れながら、1 年次後期および2 年次への実践的な学びへ結び付けていくことが課題である。  専門性の高い保育者の育成のため、また演習科目における遠隔授業が効果的に活用されるため、今回の分析を生かしながら今後はICT を活用した学習支援システムの検討にも力を入れていきたい。}, pages = {133--151}, title = {非対面型授業における弾き歌い学習支援の成果と課題}, volume = {42}, year = {2021}, yomi = {フセ, エリナ} }